VTFM-NewGen 活用事例
Db2のログ保管について
- Db2は、データ変更および重大なイベントを記録するために、ログデータセットをもっています。
- このログデータセットは、可用性の観点からプライマリー・ログとアーカイブ・ログの2つに分かれています。
従来のデータベースミドルウェアDRサイト
構築
- データベースミドルウェア(Db2、IMS、MQ)のリカバリーに、DASDとTAPE(VTS)を使用するDRサイト環境です。
リモートサイト同期
- DASD上のデータベースおよびプライマリー・ログはGlobal Mirrorにて、VTS上のアーカイブ・ログはVTS Gridにて、それぞれDRサイトにリモートコピーします。
リカバリー
- DASD上のプライマリー・ログもしくはTAPE(VTS)上のアーカイブ・ログを使用してデータリカバリーを実行します。
問題点
- 24時間以内であれば、プライマリー・ログによるリカバリーが可能ですが、それ以前は、アーカイブ・ログを使用する必要があります。
- VTSの仮想TAPEは、UNLOADされたタイミング、つまりデータセットがクローズされたタイミングで初めてリモートサイトにコピーされるので、アーカイブ・ログが完全な状態ではない期間が必ず存在してしまいます。
- そのため、リカバリー時にデータベースとアーカイブ・ログの不整合が発生する可能性があります。
VTFM-NewGenを活用したデータベースミドルウェアDRサイト
構築
- データベースミドルウェア群(Db2、IMS、MQ)の、リカバリー時の不整合を防止するDRサイト環境です。
- TAPE(VTS)を廃止し、テープ運用をVTFM-NewGenに変更することで、Global MirrorによるDASDのバックアップ一本でDRサイトの構築を実現します。
リモートサイト同期
- DASD上のデータベースおよびプライマリー・ログ、そして仮想TAPEとして保管されているアーカイブ・ログの3つを、Global MirrorにてDRサイトにリモートコピーします。
リカバリー
- DASD上のプライマリー・ログもしくはアーカイブ・ログを使用してデータリカバリーを実行します。
改善点
- データベース、プライマリー・ログ、アーカイブ・ログが全てDASD上にあるため、リカバリーの不整合が発生することがありません。
- VTFM-NewGenは、TAPEでありながらDASD領域に保管されるため、DISKの特性による恩恵を受けることが可能です。