VTFM-NewGen V4.3 新機能
VTFM Cloud Data Storage(CDS)
2024年4月15日(月)に、VTFM-NewGen 新バージョン4.3がリリースされました。
この新バージョンでは、z/OS環境とクラウドストレージを接続する新機能 VTFM Cloud Data Storage が実装されます。
本ページでは、この新機能 CDS機能についてご紹介します。
機能説明
VTFM-NewGenの新機能 Cloud Data Storage(CDS)は、仮想テープデータセットに限らずあらゆるタイプのz/OSデータセットをクラウドやS3オブジェクトストレージに転送・保管することができます。CDS機能でクラウド上に保管されたCDSデータセットは、e-Vault Cloud Connectorと同様にz/OS上へリストアすることが可能です。また、DIやデータ分析の為に、 CDS機能を使用してz/OS上のデータをオープンシステム環境へ転送・活用することができます。
特徴
クラウド環境へのストア・リストア
オープンシステムでの活用
CDSデータセットの管理
DRとしての活用
リストア用のメタデータを除いてクラウドへストアすることで、保存したデータセットをオープンシステムでDIやデータ分析の為に活用できます。
すべてのタイプの z/OS DASDデータセット(シーケンシャル、PDS、PDS/E、VSAM)をクラウド環境に保存・リストアします。
クラウドに接続されたどのサイトでもCDSデータセットのリストアができ、クラウドを外部保管ストレージとしてDRサイトを構築することができます。
クラウドに保存したCDSデータセットは、有効期限や世代を設定することで管理できます。また、CDSデータセットのリストア・削除・世代管理を行えるISPFダイアログが提供されます。
CDS機能管理ユーティリティ - HVTUCDS
CDS機能の実行や管理には、HVTUCDSユーティリティを使用します。
右のJCLは、HVTUCDSを使用してCDSデータセットをクラウドストレージへ保管するサンプルジョブです。以下の各項目を指定し、データセットをクラウドへ保存します。
FUNC :保存・リストア・削除など、実行するアクションを選択します。
LOCID: :対象のクラウドストレージのロケーションを指定します。
DSN :対象のデータセット名を指定します。
ここでは*や**などのマスクが使用できます。
FORMAT:保存するCDSデータセットのフォーマットを指定します。
DSS - リストア可能な形式で保存
FLAT - データ変換に対応した形式で保存
RETPD :CDSデータセットの保存期限日数を指定します。
CDS機能を活用したシステム構成例
メインフレーム本番環境から、DRサイト復旧用データセットをリストア可能フォーマットでクラウドストレージへ保管します。DRサイトへ復旧する場合、CDS環境復旧ユーティリティを使用して、復旧に必要なCDSデータセットをリストアします。平時ではDRサイトのDiskシステムを使用せず、より安価なクラウドストレージに復旧用データセットを保管することができます。オープン環境で活用したいデータセットについては、リストア用のメタデータを含まないフォーマットでクラウドストレージへ保管します。このCDSデータセットは、オープン環境からダウンロード・分析・DIなどに活用することができます。CDS機能では、この2つの目的を実現する環境構築をまとめて実現できます。