Real Time Defrag
DASDをリアルタイムでデフラグ
現代においても、DASDシステムは断片化(フラグメンテーション)を起こしていきます。この断片化が進むと、プライマリー・スペースの割り当てが不可能となり、対象ジョブがアベンドしてしまいます。このような状況を防ぐためには、断片化の修復(デフラグ)が不可欠です。ところがデフラグを実行するには、アプリケーションやバッチジョブを停止させて行わなければならず、デフラグを行う度にシステムを停止させなければなりませんでした。
しかし、Real Time Defrag (RTD)は違います。RTDは稼働するDASDをリアルタイムでデフラグします。つまり、アプリケーションやシステムを停止させることなくデフラグを行なえるのです。さらに、RTDによってDASD環境が常に最適な状態に保たれるため、ディスクスペースを最大限に活用することができます。
アプリケーションのパフォーマンスがUPします
RTDでデフラグを行うと、ストレージ関連の異常終了やJCLエラーの発生が減少するので、アプリケーションの生産性が高まります。
実例:データ読書き時間が減少し、待ち時間も減少。ストレスなく業務を行えるようになった。
DISKスペースを有効活用できます
RTDを使用すれば、DISKスペースを無駄なく隅々まで有効に活用できます。
実例:DISKの使用効率が向上し、増設の必要がなくなった。
作業時間を節約できます
RTDは、システム稼働中にリアルタイムで効率的なデフラグが実行できるため、夜間や休日に長時間のデフラグを実行する必要がなくなります。
実例:週末にフラグメンテーション対応のジョブを実行していたが、不要に。
コストを削減できます
- DASD増加を防止できる為、アップグレードの必要性がなくなりコスト削減
- マシンを止めずデフラグできる為、夜間や休日の作業が不要になり人件費削減
- デフラグによりエラーやアベンドを抑止できる為、障害対応作業コストも削減
主な機能
DEFRAG
DASDのフラグメンテーション状態を解消し、デッドスペースの有効利用、DASD使用効率の向上を図ります。
RELEASE
DASDの使用効率を悪化させる未使用スペースを適切な割合に削減し、解放されたスペースの有効利用で、DASD増加を防げます。
COMBINE
データセットのエクステントを3つ以内に結合するコンバイン機能により、エクステント不足が起因となるE37アベンドを抑止します。
対象データセット
順次、区分、VSAMデータセット
導入効果
- アプリケーションのパフォーマンスを向上できます
- DISKスペースを有効活用できます
- X37アベンドを回避できます
- 24時間、7日間マシンを稼働できます
動作環境
OS:
OS/390、z/OSRTD/Db2
Db2ボリュームのRELEASE、COMBINE、DEFRAG処理が可能になります
RTD/Db2の特徴
- Db2が稼働している状態で、Db2のボリュームやデータセットに 対してデフラグ処理を実行できる
- Db2がOPENしているDSに対しても、デフラグ可能
- Db2の排他制御の機能を利用する
- リソースやCPU消費は最小限
- RTD for z/OSと同様のインターフェースで、設定やログの確認が可能
RTD/Db2が処理するDb2データセット
- DB2によって現在割当てられていないデータセット
- DB2によって現在割当てられているが、現在トランザクションで使用されていないデータセット
以下の場合は、自動的に処理をバイパスします。
- DB2によって割当てられ、現在トランザクションによって使用されているデータセット
- RESTRICTEDデータ
- DB2によってロギングされていないテーブルを含むデータセット
- DB2カタログ/ディレクトリ
- DB2作業ファイル(WORKFILE)・データベース
RTD/Db2の処理フロー
Db2テーブルスペースのシリアル化のために、Db2サービスによって保証される排他的シリアル化を使用します。
オプション機能(有償)
MAS(Multiple Address Space)オプション
- 最大28VOLUMEを同時処理を可能とします。(通常は4VOLUMEとなります)
- 処理対象VOLUMEが3000以上のお客様に推奨
FRO(Fast Replication Option)オプション
- FlashCopy V2、Snapshotをサポート
- よりスピーディなデフラグメンテーションを実現
- RTDのENQ発生による競合の可能性を極小化
PM(Preserve Mirror)オプション
- PPRC/FlashCopyのミラーリング環境をご使用の場合、必要なオプションとなります。
※PMオプションには、FROオプションが含まれます。
動作環境
OS:z/OS 全リリース
Db2:V10~V12
システム設定
APF許可登録: RTDのロードモジュール・ライブラリをAPF登録する必要があります。
STC登録:RTDの開始プロシージャを登録する必要があります。
DASD容量
40CYL程度 (3390タイプ)
RTD製品関連データセットで使用する容量