Syncsort MFX、ZPSaver導入事例 - SoftPlex

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Syncsort MFX、ZPSaver 導入事例
三井住友カード株式会社
キャッシュレス化により直面した課題「CPU使用量の抑制と処理時間の短縮」
高速処理ソリューションが大きな成果をあげた


三井住友カード株式会社(以下、三井住友カード)は、1967年の発足以来、日本におけるキャッシュレスを先導する総合決済事業者として、半世紀にわたり日本のクレジット業界を牽引してきた。便利で安心なキャッシュレス社会を実現するため、お客様の視点に立った商品・サービスの開発に力を入れている。

株式会社日本総合研究所(以下、日本総研)は、三井住友カードのシステム全般を構築するなど、長年にわたって同社システムの開発・基盤両面における支援を行っている。

キャッシュレス化によるトランザクション量の増加に比例して増加する、CPU使用量や処理時間の抑制が課題となっており、様々な施策を実行する中で、株式会社ソフトプレックス(以下、SoftPlex)が提案したメインフレームのパフォーマンス向上製品「Syncsort  MFX、ZPSaver」が大きな効果を上げた。三井住友カードの寺井氏と萩野氏、日本総研の岡本氏、山田氏、林氏、三澤氏、久保氏にSyncsort  MFX、ZPSaverの導入に至った経緯と効果について伺った。
導入の背景・経緯

CPU使用量の抑制と処理時間の短縮
昨今のキャッシュレス化の波により、少額決済が増加し、トランザクション量が急増し、CPU使用量も伴って増加している。トランザクション量と比例して利益率が増加するわけではないため、CPU使用量の増加は収益性の圧迫につながってしまう。また、同時に処理時間の短縮も解決しなければならない課題であった。クレジットカード基幹システムの中で最大の業務処理である請求書作成処理は、トランザクション量の増加に伴って処理時間が延伸してしまうと、請求書が利用者に届く日が遅れ、顧客利便性悪化につながってしまう。CPU使用量を抑制しつつ、処理時間の短縮も同時に解決しなければならないという中長期課題に対して、三井住友カードと日本総研は、日々対策を検討し取り組んでいた。

Syncsort MFX、ZPSaver採用に至るまで
メインフレームユーザーが抱える課題に対してパッケージ製品を中心に提案していたSoftPlexからSORT処理の高速化を図る製品「Syncsort MFX、ZPSaver」が提案された。この製品は、既存のアプリを変えることなく適用可能な製品であることが今回選定されたひとつのポイントだった。

「もし、アプリの改定が必要であったら、業務影響を見極めながら、かなり慎重な対応が求められ、短期間での導入は難しかっただろう。」(寺井氏)

日本総研では、Syncsort MFX、ZPSaverをトライアル利用する中で、三井住友カードの基幹システムに本製品を適用した場合の実際の効果測定、疑問点の洗い出しを実施した。効果としては想定をはるかに上回る数値が出て、採用への追い風となった。

「トライアルで現出した課題に対し、我々に寄り添いながら、製品に用意されている豊富なカスタマイズオプションの知見をレクチャー頂き、対象業務システムの特性に適合させることができた。」(久保氏)

トライアルの結果、十分な期待効果が得られることがわかり、製品の採用に至った。
導入効果

月間CPU使用量5%削減、処理時間1時間短縮
一つ目の課題である「CPU使用量の抑制」に関しては、月間CPU使用量の5%削減という、想定を上回る結果を得た。その結果、予定よりも早く費用対効果が出せることがわかった。

「3年で回収できるだろうという試算をし、合意を経て実際に進めてみたら、導入費用を含めても1年弱で回収できるだろうという見込みが立ちました。」(萩野氏)

二つ目の課題「処理時間の短縮」に対しては、まずは最大の業務処理である請求書作成業務をターゲットに移行した結果、請求書作成処理の時間を約1時間短縮することができた。

臨時作業件数 50回/月 → 0回/月
請求業務処理では、日々増大していく大量データを扱う特性上、SORT処理で利用する作業データセット不足による臨時作業が多発していた。Syncsort MFXには、SORT処理で使う作業データセットが不足する前に追加で割り振る機能がある。この機能によって、月に約50回発生していた作業データセット追加の臨時作業を0回にできた。その結果、スケジュール通りに処理が進み請求処理は安定した。これは現場に「心のゆとり」をもたらし、ユーザー部門から見ると開発案件に、より多くの時間を割いてもらえるというメリットをもたらした。

「月2回ある請求処理の繁忙期には人が張り付き、作業データセットが不足してはその都度リカバリーを繰り返していた。作業データセットが不足したJOBに対しては、次回から正常稼働するように適切な数値への変更が求められるが、その対応も不要になった。これらの対応がなくなったことで、他の案件に注力できるようになった。」(岡本氏)

「まだSyncsort MFXに移行されていない業務処理で作業データセットが不足した際は、必ずSyncsortに切替える。」(山田氏)

社内表彰の栄誉
三井住友カードでは、これらの成果が高く評価され、本プロジェクトは社内表彰された。業務プログラムのチューニングやハードウェアの更改等、様々な施策を実施してきたが、一つの施策でここまで劇的に効果を得られたのは今回が初めてであると両社は今回の成果を振り返った。

「社内からは『なんでもっと早く導入しなかったのか』と言われてしまうほど、顕著な効果が出ました。」(萩野氏)


今後の展望

さらなる効果を狙う取り組み
Syncsort MFXの適用を想定している3つの大きな業務のうち、今回は最もCPU負荷が高い請求処理に適用し大きな効果を得たが、今後は、売上処理、ビッグデータを分析する情報系の処理、最終的には全ての処理に適用していき、さらなる効果の拡大を目指しているという。Syncsort MFXの、処理データが大きくなるほど効果も比例して大きくなるという特性は、常に前月比を上回るデータ量が発生している状況において本製品は、長期的な効果を期待できる対策となった。

「当初トライアルにて試算していた時よりも毎月のように処理件数は増加しているので、将来的に見ればSyncsort MFXの効果が右肩上がりになると期待できます。」(寺井氏)

また、今までは大規模データを使用すると、処理時間が長くなりすぎてしまうために分割して処理を実行してその結果をマージするというやり方をしていたが、Syncsort MFX、ZPSaverによって処理時間を短縮できたことにより、それらの処理を1本化できることがわかったという。

「分割していた処理を1本にできると、同時に稼働するJOBが減り、JOBの稼働待ちで処理が止まってしまうこともなくなり、処理の効率性が向上する。」(林氏)

三澤氏は「最初の移行は慎重に実施しましたが、結果的には、1件の障害も出さずに本番移行が完了し、大きなコストメリットを出しているので、今はSyncsortをどんどん拡げていこうという意見しか出てこなくなりました。末永く利用していきたいのでSoftPlexには今まで同様、手厚いサポートをお願いします。」とコメントした。

最後に寺井氏は「今後、トランザクションはどんどん増えていくことが予想される中でチューニングをしたとしてもそれ以上にトランザクションが増えていけば改善した効果も頭打ちになってしまう。このようなパッケージ製品をうまく使っていくことは、我々ユーザー部門も時代変化と共に考えていかなければならないと感じている。」と語った。

信頼性が問われる社会インフラのひとつとして、三井住友カードと日本総研による「安定したシステム」の維持に向けた取り組みは今後も続いていく。
お客様プロフィール


三井住友カード株式会社
東京本社:東京都港区海岸1-2-20
大阪本社:大阪市中央区今橋4-5-15
設立:1967年12月26日
資本金:340億3千円(2019年3月末日現在)
主な事業内容:
クレジットカード業務、デビットカード・プリペイドカード・その他決済業務、ローン業務、保証業務、ギフトカード業務、その他付随業務
株式会社日本総合研究所
東京本社:東京都品川区東五反田2-18-1
大阪本社:大阪市西区土佐堀2-2-4
創立:1969年2月20日
資本金:100億円
主な事業内容:
システム開発・情報処理業務コンサルティング業務、シンクタンク業務
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